- 作者: 馬場保仁,山本貴光
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 新書
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想定読者は、ゲーム業界に就職しようと考えている学生さんなんでしょう。職種の紹介や何を勉強しておけば良いかという部分にも紙幅を割いていることからも分かる。値段も安いし、そういう層向けだと思えば良い本です。
なお、本書では「状態のインタラクション」があるものをゲームとし(いわゆる「見方が変わった」は相手の状態が変わっていないので「解釈のインタラクション」しかない、とする。つまり、本や映画はゲームに入れない)ている。また、ヴィデオ・ゲームのエコロジーというものを「ゲーム世界内に登場する要素と、他の要素を含む環境との友好的、敵対的なあらゆる関係の総体」と定義し、それを考えるのがゲーム作りに大事だとしている。
面白いのが第4章の「一ヶ月でゲームを作ろう」という部分。もちろん、ゲームが完成するわけではなく、仕様書作成までのいわゆる「プランナー作業部分」だが、それを具体的な作業に落として解説している。
この部分、面白い試みで評価したいのだが、想定読者が学生さんだと思うと、作業全体の俯瞰図と「企画書」のサンプルは付けて欲しかった。