k-takahashi's blog

個人雑記用

コマンド 102号

コマンドマガジン Vol.102(ゲーム付)『Battle for Germany』『Race to Tokyo: Battle for Japan,1946』

コマンドマガジン Vol.102(ゲーム付)『Battle for Germany』『Race to Tokyo: Battle for Japan,1946』

付録ゲームは、『Battle for Germany』と『Race to Tokyo』の2本立て。BfGは、一方のプレイヤーが赤軍西部戦線側ドイツ軍を、もう一方のプレイヤーが米英軍と東部戦線側ドイツ軍を、担当し競い合うというシステム。勝ち目のない戦いをゲーム化する面白い視点を提供している。RtTは同じ発想で、米軍の日本上陸ダウンフォール作戦の九十九里上陸側と相模上陸側とが東京を目指すという仮想戦もの。
地名や地形が分かりやすいですが、それだけに抵抗ある人もいるのかもしれない。


で、そんな末期戦に関わる歴史記事『奇跡なき戦場へ』(大木毅)が掲載されている。独軍末期が我々のイメージしている以上に酷かったのだという記事。凄いエピソードが幾つも紹介されているが、あれらがあくまでも例外なのだということが書かれている。


ソロプレイ関係で2つ記事があり、一つが「信玄上洛」を紹介する澤村勇氏の記事。ソリテア用ゲームの関心の一つが「人の思考や軍事行動はどのように分析されるか(ルール化されるか)」であるという指摘。
もう一つは徳岡正肇のコラムで、「ソロプレイ専用というゲームは、より遊ばれるゲームとして作られているわけで、言葉を換えればより実際のプレイヤーの方を見て作られている」(p.51)ということが書かれている。ソーシャルゲームとの比較からになっているところも徳岡氏らしい視点。(ソーシャルゲームは徹頭徹尾、遊んで貰ってお金を払って貰うことを意識して作られている、という視点)


同人ゲーム紹介で「オットー&ハマーン」というのが紹介されていた。
『キャッツ&チョコレート』のシステムを利用して、東部戦線の困難に立ち向かうというゲーム。

例えば「地獄の東部戦線」カードの課題が「T-34/85が多数現れた!」だとして、プレイヤーは「補給品」カードの「6号戦車」、「オットー(燃料)」と「ハーマン(弾薬)」を引き、「T-34/85の突撃で戦線を突破されそうになったが、オットーとハーマンの保有のために後退していた6号戦車を中心とする重戦車大隊の救援が間に合い、多数のT-34/85を撃破して戦線を維持することができました」というように発表しました。(p.60)

このあと解決に一捻り、最終的な勝利条件決定にさらに一捻りあるけれど、基本はキャッツ&チョコレート。発想に感心。