k-takahashi's blog

個人雑記用

戦術の本質

元陸将補の木元寛明氏が一般向けに戦術の基本を解説した本。米軍の野外教令をベースにしたものだが、おそらく自衛隊もベースは同じようなものだろう。
基本の解説、作戦立案の流れ、戦史例の紹介といった感じで、普通の人向けの紹介を想定した分かりやすい書き方になっている。


軍事のノウハウをビジネスに取り入れる、という書籍は多い。本書もそういう読み方は可能だが、軍事の解説がメイン。


面白かったのが第4章「戦いのアート」。作戦の立案を解説した部分で、アート(指揮官の決断)以外はプログラム化(サイエンス)されており、サイエンスの部分はあくまでも論理的に進めるプロセスであるという位置づけが徹底している。
もちろん、実際にはプロセスワークと言えども機械的に進めきれるものではないが、そういう心構えで取り組めということ。

3分の1、3分の2ルールというのは、比率はともかく考え方はビジネスでも重要だろうな。