k-takahashi's blog

個人雑記用

医師が教える最善の健康法

医師が教える 最善の健康法

医師が教える 最善の健康法

 

 NATROM先生が夏に出した本。

この手の本の一番の課題というのは、「最も読むべき人ほど読まない」というところ。そこで本書は「健康本」というところを全面の押し出し、ニセ医学に騙されないようにと言う辺りは控えめな扱いにしている。

例えば、「効果に乏しいがん検診」や「過剰な検査や治療」は「やりがちな間違った健康法」という書き方をしている。当然、念頭にあるのは福島の甲状腺検査だが、それは書いていない。
そういった感じで、「届けるべき人に」という観点で書かれているところがポイント。

最終章に「エビデンスの見方」という解説があり、疫学やエビデンスレベルについて書かれている。

 

ということで、病院とか健康センターとかに配布するのにいいのかなあというところ。

 

個人的に面白かったのが「玄米」の効果のところ。確かに研究や解析はあるのだが、全粒穀物の効果というのは米国での研究が中心で、玄米ではなくパンやシリアル。つまり玄米がいいかというとあまりはっきりしたことは言えないのだそうだ。ヒ素の話は知っていたけれど、研究が米国対象が中心というのは知らなかった。
ま、こういうのは食の健康の基本「腹八分目で、偏食しない」でいいんだろう。