軍事研究2022年8月号

軍事研究 2022年 08 月号 [雑誌]

今月もウクライナ関係が中心。

『プーチンは核兵器を使うのか』（小泉悠）は、ロシアの核ドクトリンの解説。戦術核を使う可能性は依然残ってはいる（ウクライナの抗戦意思を奪うための重要目標攻撃、あるいは西側の援助をやめさせるための警告射撃的攻撃）が、現状では従来の抑止が機能しているという評価になるようだ。

『ウクライナへの化学攻撃はあるのか』（濱田昌彦）は、化学兵器懸念問題の解説。ロシアが化学兵器を使うなら、フィルターが車両群に準備されてからというのはある。あと実は国内の暴動鎮圧剤は条約違反にならず、ロシアや中国がこれを口実にする可能性は依然高い。ロシアが使って成功すれば、中国も使うよなあ。

『ウクライナ無人機、善戦の理由』（宮脇俊幸）と『ロシアとウクライナのUAV軍団』（青木謙知）は、運用と使用機器の解説。

連載の「世界の空母機動部隊」は英海軍。太平洋戦域では、装甲甲板により特攻機の攻撃を無傷で乗り切ったということだが、装甲甲板がそれほどうまくいかずに地中海で苦戦したような記憶もあるのだが、具体的なところ見ないとよく分からないな。