禁断の島 (Forbidden Island) カードゲーム
- 出版社/メーカー: Gamewright
- メディア: おもちゃ&ホビー
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システムとしては『パンデミック』に似た部分が多い。
各プレイヤーはターン毎に3つのアクションを行い、カード(財宝カード)を2枚引き、場所カードを水位レベルに従っただけの枚数を引く。という基本システムはそっくり。
「ワクチンを作るために情報を集めて(同じ色のカードを集めて)、それを特定の場所で使用する」という部分が「財宝を得るため情報を集めて(同じ種類のカードを集めて)、それを特定の場所で使用する」と、「場所カードによって病気が蔓延する」が「場所カードによって島が沈んでいく」となる。この部分は、パンデミックの「蔓延カードが出たら、場所カードの捨て札をシャフルして山札の上に積む」というシステムを踏襲している。
場所の水没は、「通常」→「冠水」→「水没」となり、一度水没するとゲームからは除外されてしまう。冠水中の場所はいつ水没するかもしれない状態なのだ。水没したところは原則として通れなくなるというのはパンデミックとは異なるところ。そして水没した場所の場所カードもゲームから除外される。場所カードの総枚数が減るので、ある特定の場所の場所カードが引かれる頻度が増し、水没が進むと加速度的に島は沈んでいくことになる。
プレイ感覚もパンデミックに似た感じになる。後半に事態の進展に加速がかかり、1ターンを争う状態になるところも似ている。(終盤は、ヘリポート周辺を必死で押さえる展開)
ゲーム開始直後の状態。青線で囲んだ24枚のカードが島全体となる。薄青っぽいカードが6枚あるが、これが冠水状態。
ゲーム終了時の状態。残りタイルが4枚でうち3枚が冠水状態。場所カードを5枚引くので、次のターンで完全に水没する。
一方で、「人類滅亡の危機」とか「本物の地名がでてくること」とかの臨場感は省略されている。病気蔓延ルールに相当するシステムがないので、その分展開はスピーディ。ただ、この辺の演出は『パンデミック』の売りでもあるので、軽くなりすぎという印象もありえるかも。
(パンデミックもプレイ時間が短くて複数回遊ぶタイプのゲームだが、本ゲームはさらにスピードアップしている。)
プレイ中にちょっと混乱したルールが以下の2つ。ご参考まで。
- ヘリコプターカードを使うと、任意のコマを好きな場所に移動できる。(ヘリコプターカードはいつでも使用できる。他のプレイヤーの手順中でも可能)
- 土嚢カードは、水没が決まった後からでは使えない。(すでに冠水している場所の場所カードがめくられたら水没になってしまう。カードがめくられたあとで土嚢カードと使うのはダメで、使うならカードをめくる前でないといけない。)
プレイ向けにちょっとしたアドバイス。財宝カードが全部で28枚で、
- 5 each of 4 treasures
- 3 Waters Rise!
- 3 Helicopter Lift
- 2 Sandbags
というのは頭に入れておくと計画が立てやすいだろう。(各プレイヤーターン毎に財宝カードは2枚ずつ引かれる。ということは、最初は平均4プレイヤーターン毎に水位が上がることになる。)
シャフル後はちょっと面白い仕掛けになっている。2廻り目以降は、水位上昇カードは必ず財宝カードの山札に含まれるが、それ以外のカードは手札にもなる。例えば3人でプレイするとして全員が5枚ずつ手札を持っていると、山札は13枚になる。そして、そのうち3枚が水位上昇カードとなる。こうなると2プレイヤーターン毎に水位が上昇する。手札をため込むのはリスキーな行為なのだ。ここはパンデミックと異なるシステムになっているところ。